みなさまこんにちは。今回もキャラクターの誕生秘話をお届けします。

本日は大阪キャラクターの1人目、五乙女 芝蘭(さおとめ しらん)くんのお話をお送りいたします。京都キャラで1番最初に誕生したのは礼くんでしたが、大阪キャラで1番最初に誕生したのは芝蘭くんでした。

芝川ビルがキャラクターになると決まったことによって他の建物ともご縁が出来て、大阪のモダン建築のキャラクター化が進んだという経緯もあります。

プロフィール

1927(昭和2)年に生まれた芝蘭くんは、タテモノの中では若く、京都の明くんと同い年でもあります。元々自家用事務所として誕生し、その後女学校として活用され、さらに現在はテナントビルとして活用されているという多彩っぷり。以前、芝蘭くんの誕生日記事(https://modakuro.com/%ef%bc%bfshiran_anniversary2023/)でも芝川ビルについて詳しく記載しているので、良ければそちらもご確認ください。

芝蘭くんの性格は芝川ビルの特徴が大きく反映されています。音声ガイドを聞いた方はご存知の通り、芝川ビルは個性的な見た目の他に、”防火性が高い”という特徴もあります。実際に芝川ビルは太平洋戦争の空襲で焼夷弾を受けた際も被害が拡大することはなく、すぐに事業を再開することが出来たと言います。そんな防火性の高さが、芝蘭くんの芯の強さ、堅実さとして表されているのです。

特注で作られたという鉄扉。芝川ビルに備えられた防火対策の一つです。

さらに、芝川ビルが女学校(芝蘭社家政学園)として使用されていた過去から、通っていた”いとはん”(お嬢さん)のイメージが、彼の持つ品格と愛嬌をあわせ持つ雰囲気として反映されています。

特技

特技である西洋料理も女学校のエピソードが由来になっています。芝蘭社家政学園では授業で「西洋・支那料理」も習うことができ、外国製の調理器具を使って本格的な料理の数々を一流のコックによって教わっていたのだとか。芝蘭くんもいとはんたちと共に学び、芝蘭社家政学園仕込みの一流の調理技術を身につけています。

西洋料理を習ういとはんたちの姿。※芝川ビルさんよりお借りした写真です。保存等はご遠慮ください。

名前の由来

芝蘭くんの名前も、一文字一文字に想いが込められています。

 基本設計・構造設計を担当した澁谷 五郎の「五」

 意匠設計を担当した本間 乙彦の「乙」

 女学校が開かれていた、というルーツを表す「女」

「五乙女」という苗字は芝川ビルを管理されている会社の方の案です。女学校であったことからも「乙女」がぴったりだというお話になりました。

芝蘭 こちらは芝蘭社家政学園の「芝蘭」

名前を検討している際に「芝蘭」という言葉について調べたところ、「孔子家語」の一節、「芝蘭之化」が出てきました。

芝蘭とは、徳が高い人や才智ある人のことを表す言葉であったということを知り、芝蘭くんもその名を表すかのような、才智あるキャラクターとなるようにという願いを込めて名付けられました。

最後に

今年の生きた建築ミュージアム:通称イケフェス(2023年10月29日-30日)では、芝川ビルも普段レンタルスペースとして使われている4階のモダンテラスを公開されるようなので、気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね。(※4F以外は通常のテナント営業をしているので、内部見学のみを目的とした店舗への立入はご遠慮下さい。)

さて、芝蘭くんについて紹介してまいりましたが、いかがだったでしょうか?

今後もブログではモダクロのことをもっと詳しく知っていただける情報をお届けしていきます。次回は誰の紹介になるでしょうか、お楽しみに!

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